公式発言と自社指標 · 2026-09-29 に照合

再帰的自己改良(RSI)とは:Anthropic の定義と自社測定、2026 年 9 月の各社公式発言

Anthropic は RSI を "a model fully autonomously building its successor"(モデルが自らの後継を完全自律で構築すること)と定義し、2026 年 8 月時点で完全自律で動く測定済みサブセットは無いと記している。OpenAI は 2026-09-06、自動研究インターンの目標に到達したと述べ、次の節目を 2028 年 3 月の自動 AI リサーチャーとした。Sakana AI は RSI Lab の設置を発表し、Schmidhuber が 2026-09-24 に参加した。ここにある数字はすべてメーカー自身の集計で、本ページは項目ごとに情報源と照合日を添える。

更新日 2026-09-29

#再帰的自己改良#RSI#Anthropic 26%#OpenAI 2028

公式の自己申告にある四つの数字

26%

Claude がリードする割合

Anthropic の自社指標:AI 研究開発作業の 26% で Claude が "leads" の水準にある(2026 年 8 月時点、自社の測定)。

90%+

"AI collaborates" 以上

同じページに "The share of work at or above “AI collaborates” is above 90%"("AI collaborates" 以上の水準にある作業の割合は 90% を超える)と記されている(同じデータ窓)。

8x

コード量の比較

Anthropic の自己申告では、同社のエンジニア平均で四半期に出すコード量は 2021-2025 年の 8 倍(メーカー自身の数字)。

2028-03

OpenAI の次の目標

OpenAI は 2028 年 3 月の自動 AI リサーチャーへ向けて "strong progress" をしていると主張する —— これは目標の日付で、達成の日付ではない。

RSI はそもそも何を指すのか

Anthropic の公式サイトにある定義の原文は recursive self improvement で、"a model fully autonomously building its successor" と記されている。この立て方では、人間がまだ監督している段階も、AI が一部の工程をリードするだけの段階は含まれない。争点は定義そのものにある。AP の 2026-09-19 の報道によれば、AI がモデル改善に与えるどんなフィードバックでも RSI と呼ぶ会社もあれば、完全自律を求める会社もある。まず定義を確かめてから、「達成された」という主張を読むべきだ。

2026 年 9 月に各社が言ったこと

Anthropic(データは 2026 年 8 月まで):Claude は同社の AI 研究開発作業の 26% で "leads" の水準にあり、作業の 90% 超が "AI collaborates" 以上で、完全自律で動く測定済みサブセットは無い。OpenAI(2026-09-06):自動研究インターンの目標に到達したと述べ、次は 2028 年 3 月の自動 AI リサーチャーとした。Sakana AI:RSI Lab の設置を発表し、Schmidhuber が 2026-09-24 にチーフ・サイエンティフィック・アドバイザーとして参加した。

公式発言のタイムライン

2026-08

Anthropic の測定ページのデータ窓(同月までで、公開日は印字無し):Claude は AI 研究開発の 26% で "leads" の水準、90% 超が "AI collaborates" 以上、完全自律のサブセットは無し。

2026-09-06

OpenAI が同日、公式ブログに二つの記事を出した:自動研究インターンの目標に到達し、2028 年 3 月の自動 AI リサーチャーへ向けて "making strong progress"。首席科学者の Pachocki は "An Alien Mind" の中で "this speed of progress could be sustained into recursive self-improvement" と書き、"no one is prepared for the consequences" の点を懸念している。

2026-09-24

Sakana AI が Jürgen Schmidhuber の参加を発表した。チーフ・サイエンティフィック・アドバイザーとして現職と並列の形で正式に加わり、Recursive Self-Improvement (RSI) Lab に携わるという内容だ。

確認済み vs 未確認

確認済み(公式発言・日付つき)

確認済み:Anthropic は公式の発表として RSI の定義を掲げ、測定ページに "Claude is not operating fully autonomously for any measured subset of AI R&D work"(2026 年 8 月時点)と記している。OpenAI は 2026-09-06 に自動研究インターンの目標に到達したと公式に公表し、次の節目を 2028 年 3 月とした。Sakana の公式ページは RSI Lab の設置を発表しているが設立日は印字されておらず、Schmidhuber は 2026-09-24 に参加した。

未確認 / 公式が言っていないこと

未確認:「RSI はすでに達成された」「AI が自力で次の世代を作れるようになった」という噂が流れているが、これを裏づける公式発言は無く、Anthropic の記述はむしろ逆だ。OpenAI の 2028 年 3 月の自動 AI リサーチャーを RSI と読み替えるのは推測で、公式の原文は "strong progress" までに止まっている。Sakana の RSI Lab の設立日は公式ページに印字が無いので、本ページは推測しない。X 上の個人による警告投稿は証拠として採用せず、転載もしない。

二つの定義、二つの「進歩」

厳しい定義:完全自律

Anthropic の定義(モデルが自らの後継を完全自律で構築すること)で測ると、公式の測定結論は「測定済みのサブセットに完全自律のものは無い」だ。26% は "leads" であり、自律ではない。

広い定義:何らかのフィードバック

AP の 2026-09-19 の報道によれば、もう一方の立て方は AI がモデル改善に与えるどんなフィードバックでも RSI に数える —— だから「達成された」という発言が量産される。同じ言葉で、真実は二つある。

この数字はまだ監査を受けていない

Anthropic はその測定文で "we should do everything possible to minimize the gap between what frontier labs know and what the public knows" と書いている。最先端ラボが知っていることと世間が知っていることの差を縮めるべきだ、という立場の明示だ。OpenAI の首席科学者も判断の根拠を "Based on internal results"(社内の結果に基づく)と述べている。以下の割合と倍率はすべて各ラボが自分で測って自分で公表したもので、2026-09-29 時点で第三者監査を通ったものは一つもない。

QCode では

本ページは「自己改良システム」の可用性について何も約束しない ——そうした製品を、どのラボも型番と価格を公表していない。この議論と直結する現実は、ラボ自身がコーディングエージェントのヘビーユーザーになっていることで、それを動かしている最先端モデルは 2026-09-29 時点で QCode から呼び出せる:claude-opus-5-5 と gpt-6-sol だ。

再帰的自己改良のよくある質問

再帰的自己改良とはどういう意味ですか?

最も厳しい公式の定義は Anthropic のもので、"a model fully autonomously building its successor"、つまりモデルが自らの後継を完全自律で構築することだ。広い立て方(AP の 2026-09-19 の報道)では、AI がモデル改善に与えるどんなフィードバックでも RSI に数える。二つの立て方での「進歩」は同じものではないので、結論より先に定義を見る。

RSI はすでに達成されたのですか?

それを宣言した公式は無い。Anthropic は測定ページで "Claude is not operating fully autonomously for any measured subset of AI R&D work"(2026 年 8 月時点)と書いている。CNBC の 2026-09-11 の報道によれば、OpenAI と Anthropic はこの数か月、モデルの自律的な改善が想定より速いと口にしている —— ただし「想定より速い」は「すでに成し遂げた」ではない。

Anthropic の 26% は何を指していますか?

Anthropic の自社測定の段階分けのうち AL4、つまり "leads" の割合だ。同ページの原文は "In AL4, AI “leads”: it can complete most of the task end-to-end from a high-level prompt, while the human supervises."(高レベルのプロンプトから AI がタスクのほとんどをエンドツーエンドでこなし、人間が監督している)。数字は Anthropic 自身の測定による自己申告で、第三者監査は無い(2026-09-29 時点)。

OpenAI はどこまで来ていると言っていますか?

2026-09-06 の公式記事は、自動研究インターンの目標に到達したと述べている。意味するのは、熟練リサーチャーが数日かかる作業も含め、人間の指示の下で定義の明確な研究タスクをこなせるシステムだ。2028 年 3 月の自動 AI リサーチャーについては "strong progress" にとどまる。首席科学者の Pachocki は "machine recursive self-improvement (RSI) will be at the very core of future scientific discovery" と予測している。いずれも OpenAI 自身の記事で、第三者による確認は無い。

Sakana の RSI Lab はいつ設立されましたか?

公式ページは "the formal establishment of the Sakana AI RSI Lab" を今日発表すると書くだけで、設立日は印字されていない。だから本ページは推測しない。確認できるのは 2026-09-24 の発表だ:Schmidhuber がチーフ・サイエンティフィック・アドバイザーとして Sakana AI に参加し、現職と並列の形でこのラボに携わる。

今日、開発者にどんな関係がありますか?

ラボ自身が最初のヘビーユーザーになっている。OpenAI は 2026 年 8 月中旬時点で、研究組織では人間の労働日 1 日あたりエージェントの労働日が 3.1 使われていると述べている。Anthropic 側は研究開発の自動化シェアを示しており、26% が "leads"、90% 超が "AI collaborates" 以上で、こちらも自己申告だ。同じやり方は、今日の皆さんのコーディングエージェントでも再現できる。

出典と照合日

Anthropic 公式サイト:AI 研究開発の測定ページ(データは 2026 年 8 月まで)と、同サイトの自己改良をめぐる記事(8 倍の自己申告の出典)。OpenAI が 2026-09-06 に公式ブログへ出した記事二つ(Wayback の取得分)。Sakana AI の公式 RSI Lab ページと 2026-09-24 の発表。CNBC の 2026-09-11、AP 記事(Fortune と ABC が掲載)の 2026-09-19 の報道。価格とデフォルトモデルは Anthropic の価格表、OpenAI のモデルドキュメント、Claude Code の変更履歴で照合し、いずれも 2026-09-29 に確認した。

ラボが使っている最先端モデルを、自分のコーディングエージェントに繋ぐ

2026-09-29 時点:claude-opus-5-5($4 / $20)と gpt-6-sol($2 / $10)は、どちらも QCode から呼び出せる。key は共通で、Claude Code と Codex にそのまま差し込める。

関連ページ

本ページは三段階を分けて書く:日付つきの公式発言、出典を示した報道、そして未確認(列挙のみで採用しない)。26%、90%、8x、3.1 はすべてメーカー自身の集計で、第三者監査は無い。公式が申告する速度とコストは、皆さんの実際のワークロードを保証しない。「QCode から呼び出せる」は claude-opus-5-5 と gpt-6-sol など現行のモデル id だけを指し、自己改良能力の約束はしない。

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