比較 · 表示価格が同一

GPT-6 Astra と Claude Fable 5.1:同じ $10/$50 で、手に入るものは違う

この 2 つは公式の表示価格が同一です。100 万トークンあたり入力 $10、出力 $50。コンテキストもほぼ同じ(Astra 1,050,000、Fable 1,000,000)で、最大出力はどちらも 128,000 です。したがってこのページは価格の話を省き、同じ金額で何が手に入るかだけを見ます。実際の違いは 3 点。Fable の思考は「Adaptive(常時オン)」で既定 effort は high、Astra の推論段階は low から max まで選べます。Fable の信頼できる知識カットオフは 2026 年 6 月、Astra は 2026-04-30。そして Anthropic 公式のドキュメントは Fable の相対レイテンシを 4 段階で最も遅いと記しています。

更新日 2026-09-10

#表示価格が同一#Fable の思考は切れない#Fable の知識が新しい#公式は Opus 5 を推奨

公式仕様の直接比較 4 点

$10 / $50

価格:同一

OpenAI の公式ドキュメントは Astra を 100 万トークンあたり入力 $10・出力 $50 と示し、Anthropic の公式ドキュメントは Fable 5.1 を同じ数字で示しています。ベンダーをまたいで価格がぴたりと一致するのは珍しく、選定の問いは「どちらが得か」から「同じ金額でどの能力を取るか」に変わります。

常時オン

Fable の思考はオフにできない

Anthropic のドキュメントは Fable 5.1 の Thinking を「Adaptive(always on)」、既定 effort を high と明記しています。Astra の reasoning.effort は low・medium・high・xhigh・max から選べます(こちらにも none はありません)。1 回あたりの推論コストを抑えたいとき、Astra には少なくとも調整の余地があります。

2026 年 6 月

Fable の知識カットオフが新しい

Anthropic は Fable 5.1 の信頼できる知識カットオフを 2026 年 6 月とし、OpenAI は Astra を 2026-04-30 としています。差は約 2 か月です。ただし両社で「知識カットオフ」の定義や測り方が同じとは限らないため、この差は目安として扱い、正確な尺度とは考えないでください。

Slower

Anthropic 自身によるレイテンシ表記

Anthropic のモデル比較表は Fable 5.1 の相対レイテンシを Slower と記しており、Fable / Opus 5 / Sonnet 5 / Haiku 4.5 の 4 段階で最も遅い区分です。これは第三者の実測ではなく、ベンダー自身の表記です。

公式ドキュメントで最も読む価値のある一文

Anthropic のモデル総覧ページにはこう書かれています。どのモデルを使うか迷うなら、多くのワークロードは Claude Opus 5 から始めること。Fable 5.1 は要求の高い推論や長工程のエージェント作業に使い、あるいは Opus 5 でより高い effort を使った評価がそれでも足りないときに使うこと。つまりベンダー自身が、最も高価な段階を既定の選択肢として勧めていません。Opus 5 の表示価格は $5/$25 で、Fable と Astra のちょうど半分です。ですから Astra と Fable を並べて比べる前に、そもそも自分のワークロードがこの段階を必要とする水準に達しているかを問う価値があります。達していなければ、意味のある比較は Opus 5 と GPT-5.6 Sol($4/$20)かもしれません。

両社によるこの段階の位置づけ

OpenAI は Astra を「最も高性能なモデルで、最も難しいエンドツーエンドの作業のために作られた」と説明し、複雑な推論、コーディング、コンピュータ操作、研究、文書作成を推奨用途としています。Anthropic は Fable 5.1 を「要求の高い推論と長工程のエージェント作業のため」と説明しています。どちらも同じ種類の作業、つまり複数ステップにまたがりモデル自身が終了を判断する作業を指しています。違いは添えられた助言にあります。OpenAI は「まず安い段階を試せ」とは書いておらず、Anthropic は書いています。これはどちらが誠実かという話ではありませんが、各社のドキュメントに素直に従うと既定の選択が変わる、ということは意味しています。

選び方:効いている制約で並べ替える

制約がレイテンシの場合

初回応答までの時間が効く場面(対話的な補完、リアルタイムの支援)では、Anthropic 自身が Fable を最も遅い区分としており、しかも思考はオフにできません。この場合は Astra の可変な推論段階の方が余地があり、あるいはより安い段階に下げる選択もあります。

制約が鮮度の場合

2026 年 4 月から 6 月の事実に依存する作業なら、Fable のカットオフが約 2 か月新しいことは実質的です。ただし両社でカットオフの定義が比較可能とは限らないため、表記だけを信じず、自分が実際に気にしている具体的な質問で試してください。

制約が予算の場合

両者は同価格なので、予算はこの 2 つを区別しません。区別するのは「そもそもこの段階を使うべきか」です。Anthropic は多くのワークロードに Opus 5($5/$25)を勧めており、OpenAI 側の対応する安価な選択肢は GPT-5.6 Sol($4/$20、少なくとも 2026-11-21 まで導入価格と明記)です。最上位が必要だと確認してから、どちらの最上位かを選んでください。

仕様対照

GPT-6 Astra(OpenAI)

モデル id gpt-6-astra · 100 万トークンあたり入力 $10・出力 $50 · コンテキスト 1,050,000 · 最大出力 128,000(推論トークンを含む) · 知識カットオフ 2026-04-30 · reasoning.effort は low / medium / high / xhigh / max(none なし) · 位置づけは、最も難しいエンドツーエンドの作業のための最高性能モデル。リリース日 2026-09-03。

Claude Fable 5.1(Anthropic)

モデル id claude-fable-5-1 · 100 万トークンあたり入力 $10・出力 $50 · コンテキスト 1M · 最大出力 128K · 信頼できる知識カットオフ 2026 年 6 月 · Thinking は Adaptive(常時オン)、既定 effort は high · 相対レイテンシは公式に Slower(4 段階で最も遅い) · 位置づけは、要求の高い推論と長工程のエージェント作業向け。同じページの他段階:Opus 5 $5/$25、Sonnet 5 $2/$10、Haiku 4.5 $1/$5。

同価格での 2 つの取捨

Astra を選ぶ理由

推論段階を選べるため、1 つのモデルで low から max までのコスト帯をカバーでき、単純な小タスクごとに high 相当の推論を払わずに済みます。名目上のコンテキストが 5 万トークン多く、ツールチェーンがすでに Responses API 上にあるなら接続の摩擦も小さくなります。代償は知識カットオフが約 2 か月早いことです。

Fable 5.1 を選ぶ理由

知識カットオフが約 2 か月新しいこと。思考が常時オンであるため「今回は推論を入れるか」を都度判断せずに済み、挙動が予測しやすいこと。評価基盤がすでに Claude 系にあるなら、同系内で段階を上げる方がベンダーをまたぐより手間が少ないこと。代償は公式が最も遅いと記すレイテンシ区分と、思考を切る選択肢がないことです。

少数サンプルに騙されない比べ方

同価格比較でよくある誤りは、選び抜いたプロンプトを数本、1 回流して結論を出すことです。信頼できるやり方は 3 つ。第一に、難問を作らず自分の 1 日の実リクエスト分布を使うこと。第二に、3 種類のトークン(入力・出力・推論)を分けて記録すること。どちらのモデルも推論トークンを生み、いずれも出力価格で課金されるため、合計だけ見ると差が隠れます。第三に、一度で正しく終わった割合も記録すること。単価が同じとき、実質的なコスト差は価格表ではなくやり直しの回数から生まれます。走らせ終えれば、自分のワークロードに対して成り立つ結論が得られます。公開ベンチマークの結論と一致する必要はなく、その方がずっと役に立ちます。

QCode でこの比較を走らせる

QCode では 1 つの key で gpt-6-astra と claude-fable-5-1 の両方を呼び出せます。切り替えは model id の変更だけで、2 組の認証情報も 2 つの接続も、両社それぞれのアカウント開設も必要ありません。同価格比較にとってこれが最も手間の少ない形です。同じリクエスト群を model id だけ変えてもう一度流し、課金は同じコンソール内でモデル別に読むだけです。注意点は両者のパラメータ規約が違うこと。Astra はいくつかのサンプリングパラメータを外し、ツール呼び出しは Responses 経由が必須で、Claude 側は思考が常時オンです。比較の前にこれらを揃えないと、比べているのはモデルではなく接続方法になります。

よくある質問

本当に価格は同じですか?

同じです。OpenAI の公式ドキュメントは Astra を 100 万トークンあたり入力 $10・出力 $50 とし、Anthropic の公式ドキュメントは Fable 5.1 を同じ数字で示しています。ただし両社でキャッシュの読み書きの課金規則が異なるため、長期の請求額には差が出ることがあります。基本単価は一致しています。

コンテキストはどちらが大きいですか?

Astra が 1,050,000、Fable が 1M(1,000,000)で、Astra が名目上 5 万トークン多く、差は約 5 パーセントです。最大出力はどちらも 128K。この規模で 5 パーセントの差が選定理由になることはあまりありません。

Fable の思考を切れないのは問題ですか?

場面によります。長工程の複雑な作業では、常時オンは挙動の予測しやすさを意味し、どこかの呼び出しで段階を低く設定したために品質が落ちる心配がありません。高頻度の短いタスクでは、推論のオーバーヘッドをゼロにできないことを意味し、推論トークンは出力価格で課金されます。Astra にも none 段階はありませんが、少なくとも low を選べます。

Fable 5.1 と Opus 5 のどちらを使うべきですか?

Anthropic の公式ドキュメントは明確です。迷うなら多くのワークロードは Opus 5 から始め、要求の高い推論や長工程のエージェント作業、あるいは Opus 5 で高い effort を使った評価がそれでも足りないときに Fable 5.1 へ進む、と。Opus 5 の表示価格は $5/$25 で、ちょうど Fable の半分です。ベンダー自身の助言であり、真剣に受け取る価値があります。

カットオフの 2 か月差は影響しますか?

2026 年 4 月から 6 月の事実に本当に依存する場合にのみ影響します。また両社でカットオフの定義や測り方が同じとは限りません。Anthropic は「信頼できる知識カットオフ」という表現を使い、OpenAI は「知識カットオフ」とだけ書いています。日付を引き算するのではなく、自分が気にする具体的な質問で試すことをおすすめします。

両方を併用できますか?

できますし、同価格である以上それが妥当なことも多いです。タスク種別でルーティングし、同じ予算帯にある 2 つのスタイルとして扱ってください。前提はやはり、コード内のモデル名が設定可能な値であることです。QCode では両モデルが同じ key の下にあるため、ルーティングに 2 組目の認証情報は要りません。

出典

Claude Fable 5.1 の仕様・価格・思考モード・レイテンシ区分・知識カットオフは Anthropic 公式ドキュメント docs.claude.com のモデル総覧ページによります。「多くのワークロードは Opus 5 から」という助言も同ページの原文です。GPT-6 Astra の仕様と価格は OpenAI 公式モデルドキュメント developers.openai.com/api/docs/models/gpt-6-astra によります。取得日はいずれも 2026-09-10 です。本ページは第三者のベンチマークを引用せず、自ら測定していない性能比較の数値も示しません。

1 つの key でこの 2 つを両方呼び出せる

model id を変えるだけで同価格比較が回り、課金はモデル別。ベンダーごとのアカウント開設は不要です。

関連ページ

本ページの仕様と価格は両社の公式ドキュメントによるもので、取得日は出典の節に記載しています。両社で知識カットオフの定義や測り方が比較可能とは限らず、Slower というレイテンシ区分は第三者の実測ではなく Anthropic 自身の表記です。本ページは測定していない性能比較の数値を示しません。自分のワークロードにおける差は、自分のトラフィックで測る必要があります。